お知らせ

2022.12.05 在校生のみなさまへ

図書館通信 第6号(2022年度)

こんにちは。図書館です。                                                                                               

師走になりました。

図書館では現在3学期に向けて購入図書の絞り込みをしています。

新学期、どんな本が書架に並ぶか楽しみにしていて下さい。

それからただ今(終業式まで)「冬の特別貸出期間中」です。

 

お一人様10冊まで。年末年始読書をお楽しみ下さい。

 

さて、今回紹介する本は・・・全て図書館に眠っている本です。興味のある方、探しに来てね。

『ぼくがスカートをはく日』(エイミ・ポロンスキー著 西田佳子訳 学研プラス)

主人公グレイソンはスカートを履くことを夢見ている12歳の男の子。4歳の時両親を事故でなくし、

父方の叔父の家族とともに暮らしています。親代わりの叔父夫婦はグレイソンのことを心から可愛がり心配してくれる

優しい人たちです。しかしグレイソンは自分の気持を周囲の人たちに言えないでいます。そんなグレイソンが校内演劇を通して

・・・この先は・・・やめておきます。柔らかい文体で登場人物の心情に寄り添いやすい物語です。

しかし、このような問題はとてもデリケート。心の問題だけでなく実際の生活上の問題も数え上げたらきりがありません。

そこで今回はもう1冊関連したテーマの本を紹介します。

『スカートははかなきゃダメですか?~ジャージで学校~』(名取寛人 理論社)

カバーに書かれた紹介文を見てみましょう。「世界的に有名な男性だけのバレエ団で活躍した唯一の日本人。

名取寛人が語る、女として生まれて男になるまでと、夢の叶え方。」

名取家の長女として生まれた作者が、男として「自分自身が愛おしくてたまらなくなった」(あとがき)

となるまでの48年間の記録がギュッと詰まっています。その中身は現実的。例えば自分の呼称は「僕?私?」どっち、

制服はどうする、トイレは?

そんな現実に作者は立ち止まり、考え、そして乗り越えていきます。作者の人生記録は私達に何をもたらしてくれるでしょうか。

そして考えてみてください。作者が「あとがき」のなかで「ジャージ」のことを「希望のジャージ」と表現した意味を。

続いての一冊は・・・

 

『最新!魅せる!キャッチコピーの表現別グラフィックス』(パイインターナショナル編著)

創作物を視るには2つの視点が大事。それは内容と形式。

何が書かれて(描かれて、撮られて、作られて)いるのかと、どう書かれているのか。両者合わせて広い意味での表現です。

キャッチコピーはその最たるもの。本書はその百貨店です。思わず「ん~」と唸るような名文句を「顧客心理型」「企業メッセージ型」

「ユーモア・言葉あそび型」「イメージ型」に分類して掲載しています。

「いじわるを言ったのは、あなたが時計を見たから。」(ある時計メーカーのキャッチコピー)

「うれしいコトがあると、顔より食卓にでちゃうのよね。」(ある醤油メーカーのキャッチコピー)

「次の一発が上がったら手を握ろう。そうきめてからもう五発目。」(ある都市の花火大会のキャッチコピー)

「ひとりで勝てたら、こんなに泣かない。」(全日本大学駅伝のキャッチコピー)

では、次のキャッチコピーはどこのテーマパークのものか分かりますか。「動物園ではない。生息地です。」

弾けるような生きのいい言葉の数々、お楽しみ下さい。

こんな記事、見つけました。

「侮辱罪に懲役刑 若者8割「賛成」」「ネットでの誹謗中傷対策」

「読売新聞」2022年11月22日

「今夏、インターネット上で人を誹謗中傷する行為への対策として、侮辱罪に懲役刑が適用され厳罰化したことについて、

約8割の若者が「賛成」と考えていることが日本財団の「18歳意識調査」でわかった。ただ、全体の半数は、厳罰化しても

誹謗中傷が減るとは考えていなかった。」(リード)

記事は「半数は効果『疑問』」との小見出しをつけてその理由を上げています。例えば「匿名性のため自分は大丈夫と思う人が多いから」

「実際に刑罰が下される例が少ないから」など。

厳罰化は賛成、でも効果に対しては期待薄、若者の冷静とも言えるこの反応について、記事は特に分析的なことは言っていません。

そして「誹謗中傷などの書き込み経験があるか」との質問に対し、「経験あり」との回答が「18.7%」であることを伝えて

記事は終わっています。皆さんはどう思いますか。

この記事、図書館の新聞コーナーで読めます。

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