お知らせ

図書館新聞 号外★特別企画

2020. 8/4

図書館通信 号外              2020年8月 

読書を通して考えよう 特別企画          日本大学鶴ケ丘高校 図書館

 

座談会 深読み『ペリリュー 楽園のゲルニカ』(武田一義 白泉社)をめぐって

  今回、日本史を担当していらっしゃる先生お二人と「ペリュリュー」について深く掘り下げてみました。先生方の生の声は動画で配信しますので是非見てください。先生方が歴史を学ぶことを大事にしている心の中が垣間見えるようでした。また、去年は図書委員の皆さんにも読んでもらって感想を書いてもらいました。

  この「ペリュリュー」は漫画ではあるものの、史実をもとに丁寧な取材をされて描かれています。真実を見つけることの難しさや根気の必要性を痛感します。私たちは、安易に誰かが流した情報をうのみにし、それを信じてしまいますが真実はどこにあるのか?その史実にどんな意味があり、現在に生きている私たちは何を学ばなければいけないのか。そして、きちんと記録として残しておくことの重要性を教えてくれる作品ではないでしょうか。このペリュリューは、どんな場所でどんな歴史があるのでしょう。この天国のような美しい場所で起こった当時の様子は本で読んでもらうとして、このペリュリューの意味を考えてみましょう。詳しい内容は近現代史などで勉強してみましょう。(歴史の先生に聞いてみてもいいかもしれません)大まかな内容としては現在のパラオ共和国のペリュリュー島は、第2次世界大戦中は日本の委任統治領でした。稲作や熱帯の気候を活かした農業を盛んにし、マグロの缶詰工場などもあって日本人やパラオの人々、台湾の人々と穏やかな生活を送っていたようです。美しい自然と穏やかなパラオの人々の幸せな生活がここにはありました。しかし、第2次世界大戦の激化に伴い、アメリカも日本もお互い戦争の進め方をどうするのかを考えていきます。そこで、この美しい南の島々は戦場となってしまいます。ここでは激しい地上戦が行われ多くの命(日本もアメリカも)が失われてしまいました。生き残った方は本当に少なく、日本軍の最後の生き残った方はとうとう亡くなりました。そこでもう一度思い返すと、このペリュリューでの経験をしたのは20歳前後の、高校生の皆さんとあまり変わらない年齢の人たちだったということです。本来なら大学や社会で学んだり働いたりしているはずです。このことを通してどんな事を感じますか?ぜひ、この本を手に取ってみてください。

 

 

 

鶴ヶ丘高校第2学年の修学旅行が沖縄に決定しました。沖縄といえば皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。

 

美しい自然、陽気な音楽、国際性豊かなエキゾチックな文化、美味しい食べ物、そして悲しい戦争の歴史。

私達はその悲しい歴史をどのくらい知っているのでしょうか。6月23日は、20万人を超える人が亡くなった沖縄戦から75年の「慰霊の日」でした。「20万人」・・・これは県民の4分の1に当たる数です。

 

国内の戦争に対してもその記憶の継続は難しくなって来ているのが現状です。戦争を知らない世代がどのように戦争を語り継いでいくのか。私達に課せられた大きな問題です。各地で様々な取り組みがなされています。新聞記事など検索してみてはいかがでしょう。

 

今回『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を選んだのにはそんな思いもあってのことです。

先ずは知ること。そこから始めよう。そのためのきっかけを提供したい。これが図書館の思いです。そして、考えましょう。一人ひとりが。自分の言葉で。

 

 

座談会、いかがだったでしょうか。今後もこのような企画をやっていきたいと思います。

インターネットで「戦争と文学」などで検索すると、様々な作品とその作者が出てきます。興味を持った作品があれば、これを機会に読んでみてはどうでしょうか。

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