2025.08.22 海外研修
2025 Australia 海外研修 Day ㉓【国際交流】
朝霧に包まれた、通いなれた道。
霞む車窓の向こうに、これまで見てきた景色をなぞるように眺めていたのかもしれません。
6:15、Host Familyに連れられてGLCに集まりました。抱えきれないほどに膨れた荷物は、3週間の思い出や、向けられた愛情と優しさがぎゅっと詰まっています。その分だけ、どことなく足取りも重く感じられました。
本当にお別れの時です。何度も何度も抱きしめてもらい、何度も何度も涙を拭ってくれました。最後の最後まで、家族は優しく、いつまでも肩を抱き寄せながら微笑んでくれていました。
そしてもう1つの寂しいお別れが、お世話になったコーディネーターのYoshikoさん。Brisbaneに到着した8月1日から今日までの3週間、いつもそばにいてくれて、昼夜を問わず生徒たちを支えてくれました。
短い時間でしたが、生徒たちはYoshikoさんが大好きで、心から信頼しています。親しみやすく、どんなことでも話を聞いてくれて、安心して頼れる存在でした。この3週間がこれほど有意義なものにできたのも、Yoshikoさんのおかげです。
また必ず逢える、そう自分に言い聞かせて、流れる涙を拭いながら、後ろ髪が引かれる思いでバスに乗り込みました。
見送るバスを、見えなくなるまで手を振り続けていました。
いよいよ、3週間を過ごしたAustraliaの地を離れる時がやって来てしまいました。
空港では、スーツケースが見事に重量オーバー。よくそこまで詰め込めたものです。それだけ多くの出来事に出会い、心が揺さぶられた証です。
思い出も荷物も仲間と分け合いながら、最後まで15人全員で協力して、無事にチェックインを終えました。
楽しいことも、苦しいことも、嬉しいことも、寂しいことも、全てを大切に抱きしめて、11:15、家族の待つ日本へと発ちました。
昼便だったこともあり、疲れも見せず8.5時間ほどのフライトを経て、無事に成田空港にLanding。
ほんの半日前にはAustraliaのHost Familyと一緒にいたはずなのに、今は日本にいる。その現実が、余計にこの3週間の出来事を、まるで全くの別世界で起きていた物語のように思わせました。
生涯の宝物になるこの経験を、どうかこれからも大切にしてください。大切なのは何を学び感じたのではなく、それをどのようにこれからの人生に活かしていけるかです。
多様な価値観、広がった世界への視点。それはこれからの学校生活や日常のふとした瞬間に、必ず顔を出してきます。ここで蒔かれた種が静かに芽を出し、やがて大きな実りとなっていることに気付くはずです。
それはきっと、これからの彼らの生きる道しるべとなります。
その想いとともに生きることが、出逢った全てへの感謝であり、その想いを抱いている限り、過ごした日々はあなたの心の中でいつまでも輝き続けます。
そんな彼らが過ごした日々を共にできたことを、嬉しく思います。
これから訪れる日常の中で、互いに顔を合わせる時、この3週間がよみがえれば、過ごした時間が再び動き出します。
今はただ、この23日を振り返り、得たものの大きさを実感する中で、巡り会えた全てに感謝をしながら、自分を待ってくれていた存在があることの幸せを感じて欲しいと思います。
心新たに、羽ばたく未来を描きながら。