お知らせ

2023.11.16 お知らせ

図書館 HP7

こんにちは、図書館です。

今回は漫画を取り上げます。

11月1日から本校図書館!漫画の貸出を始めています!!

蔵書数はさほど多くはありませんが、それなりに読み応えある作品が揃っています。

特集コーナを設置していますので、ぜひ御覧ください。

 

『坊っちゃんの時代』全5巻(関川夏央 谷口ジロー 株式会社双葉社)

明治38年11月 東京市本郷区千駄木57番地、縁側で足の爪を切りながら庭で戯れている猫に向かって漱石がつぶやきます。「新しい小説を書いてみようと思っているんだよ」と。第1巻は小説『坊っちゃん』創作の裏話をフィクションを交えて描きます。以下第2巻「秋の舞姫」で森鴎外、第3巻「かの大空に」で石川啄木、第4巻「明治流星雨」で幸徳秋水と大逆事件、ラスト第5巻「不機嫌亭漱石」で漱石の「修善寺の大患」を取り上げ、明治を駆け抜けます。

本書のキャッチコピーでもある「凛冽たる近代」と「生彩あり」とうたわれた「明治人」の生き様を味わってみてはいかがでしょうか。

 

『桜の森の満開の下』(坂口安吾原作 近藤ようこ 岩波現代文庫)

安吾の幻想的な小説を漫画化。鈴鹿峠の桜の森で繰り広げられる儚くも怪しく、恐ろしくも美しい物語です。

桜は日本文学の伝統的とも言える素材です。幾多の歌人がその美しさ儚さを読み上げ、多くの随筆家がその美しさの正体を見極めようとしてきました。優しいタッチの作画で、恐ろしく不気味な場面もユーモラスに表現されています。

原作との読み比べもオススメ。「桜の森」とはいったい何だったのでしょうか?

同じ作者の『夢十夜』(夏目漱石原作 近藤ようこ 岩波書店)もあります。

 

『ペリリュー』全11巻(武田一義 株式会社白泉社)

2015年、一人の若者が「ペリリュー島」の海岸に佇み、海を見ながら一言「ここに祖父がいた」。

南太平洋パラオ諸島の南部、サンゴ礁の海に囲まれた豊かな森を有する小さな楽園「ペリリュー」。

時代は昭和19年。この若者の祖父、どこかあどけない顔立ちの漫画家志望の青年「田丸」が、上官から洞窟の掘り方をめぐって叱責される場面からこの長い物語は始まります。太平洋戦争末期、2ヶ月半に渡るアメリカ軍との戦いの日常を、田丸青年はどう過ごし何を思ったのか。いや、彼らには「思う」時間も与えられなかったのです・・・。

 

『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 小梅けいと 株式会社KADOKAWA)

第2次世界大戦で看護師や軍医、兵士として従軍したソ連女性たちの聞き書きです。

第1巻に収められている7話は、「従軍洗濯部隊長」、「軍医」、「狙撃兵」、「衛生指導員と看護婦」、「高射砲兵と通信兵」、「一等飛行士」、「書紀と機関士」と各種の役目を負って従軍した女性たちの回想です。ある女性(狙撃手・二等兵)は言います。「戦争で一番恐ろしかったのは・・・男物のパンツを穿いていることだよ」と。

岩波現代文庫『戦争は女の顔をしていない』(訳 三浦みどり)もあります。2015年のノーベル文学賞受賞。

 

『はたらく細胞』全4巻(清水茜 株式会社講談社)

本校の生物担当の教員からのオススメで購入しました。擬人化漫画の決定版!

「赤血球」「血小板」「樹状細胞」「記憶細胞」「好酸球」「キラーT細胞」・・・あらゆる細胞が擬人化され、体内に入り込んだ異物と壮絶な戦いを繰り広げます。擬人化されたキャラクターたちは「なんとなくこんな感じかな~」と思わせてくれる出で立ちで、体の中で起こっている出来事を具体的にイメージさせてくれます。第1話は「肺炎球菌」。赤い帽子にジャンパー姿の女の子(赤血球です)が、酸素を届けに巨大な建物(身体)のロビーにやってきたとこから始まります。いきなり床(血管内細胞)にヒビが入り大爆発! 「肺炎球菌」の仕業です。そこに現れたのが白の作業服に身を包んだイケメン。果たして彼の正体は?

 

この他にも、『あさきゆめみし』(大和和紀 株式会社講談社)、『栄光のナポレオンーエロイカー』(池田理代子 中公文庫)、『ベルサイユのバラ』(池田理代子 集英社文庫)、『日出処の天子』(山岸凉子 白水社文庫)、『キングダム』(原泰久 株式会社集英社)、『手塚治虫の旧約聖書物語』(手塚治虫 株式会社集英社)、『三国志』(横山光輝 株式会社潮出版社)、『マンガ日本の歴史』(石ノ森章太郎 中央公論社)、『マンガ日本の古典』(石ノ森章太郎 中公文庫)などなど定番といえる作品が揃っています。

楽しく読んで、興味、関心を広げてくれたら嬉しい限りです。何事もまずは手に取るところから!!

 

こんな記事!見つけました!!

「産経新聞」(2023年11月10日)

商品開発に関する記事2つ。

1つは「後引くうまさ 45年」「梅の隠し味 大ヒット」という見出しで、「ポテトチップスのコンソメ味」の開発についての裏話。発売45年をむかえた定番商品の開発と売上向上への企業の取り組みが述べられています。伸び悩んだ売れ行きを向上させたのが「梅肉パウダー」。ここにたどり着くまでにどのくらいの試行錯誤を重ねたのか、記事には語られていませんが努力の継続こそ結果に繋がるものなのでしょう。

 

もう1つは「和紙100%ネクタイ 込めた情熱」「文化学園大生アイディア」という見出しで、

「次世代の人材育成」を目標に、大手百貨店と「文化学園」との共同研究の中で生み出された商品「和紙100%ネクタイ」の完成までを紹介しています。糸以外を和紙繊維でつくることにこだわり、「染めるのもサステナブルにしたい」との学生側の意向で、染料も自然由来にしたそうです。固定観念にとらわれず、ジェンダーレスを意識した若者ならではの感性と百貨店側は評価しています。

 

将来、食品関係に進みたいと考えている人、商品開発に興味がある人、身の回りのものを見直してみてはいかがでしょう。

この記事、図書館で読めます。

 

館内の様子と、校内の秋の様子をお楽しみ下さい。

 

 

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