2026.05.08 Teacher's Voice-鶴高の先生にインタビュー
【Teacher's Voice】鶴高の先生にインタビュー#1 【家庭科・伊勢川先生】
「生きる力」を育む家庭科。経験豊かな“伊勢川ママ”が語る、鶴ヶ丘のリアルな学び
▷広報部がお届けする専任教員インタビューリレー企画。記念すべき第1弾は、本校唯一の家庭科専任教諭であり、生徒たちから「伊勢川ママ」と慕われる伊勢川美佳先生です!

海外生活やキャンプで培った圧倒的な行動力と、他校にはないユニークな授業・部活動の裏側にある「熱い思い」を、広報担当(以下、Q)がたっぷり伺いました。
▷「先生になりたい!」原動力は、自分を支えてくれた恩師の存在
Q:本日はよろしくお願いします!生徒から大人気の伊勢川先生ですが、そもそもなぜ「学校の先生」になろうと思ったのですか?
伊勢川先生:
実は私、子どもの頃は勉強が大嫌いで(笑)。義務教育が終わったらすぐに働きたいと思っていたくらいなんです。そんな中、中高生時代に自分の将来を考えた時、いつも私を支え、気にかけてくれていたのは学校の先生たちでした。
何かあるとすぐに声をかけてくれて、私が道を外れないように見守ってくれた。「私もあんな風に、子どもたちを支えられる先生になりたい!」と強く思ったのがきっかけです。昔から手先が器用で縫い物が得意だったこともあり、「家庭科の先生」を目指して大学へ進学しました。
▷海外生活で目覚めた「食」の魅力と、キャンプの原点
Q:伊勢川先生といえば「お料理」のイメージが強いですが、もともと食に興味があったわけではないとお聞きして驚きました。
伊勢川先生:
そうなんです!実は、家庭科の先生になった当初は「食べること」にそこまで強い関心がありませんでした。私を変えたのは、夫の仕事でアメリカのテキサス州・エルパソに5年間駐在した経験です。
日本から遠く離れた地域だったので、日本食はおろか、納豆菌を持ち込んで一から手作りするような環境でした。ホームパーティーで皆さんが工夫して作る手料理を食べて、「今まで食べてきたものが、こんなにも美味しいなんて!」と感動して。日本の食の素晴らしさを海外で実感し、そこから食への興味が一気に湧いたんです。
Q:お一人で子どもたちを連れてキャンプに行かれていたというお話も……!
伊勢川先生:
はい(笑)。子どもたちに「自然の中で生きる術」を学ばせたくて、キャンプ用品を一から揃えて連れて行きました。我が家のキャンプは分担制で、私が何もしなくても、子どもたちが自分で薪を割って火を起こし、鉄板をセットして焼きそばを作れるように鍛えました。こうした「何もないところから自分で生み出す経験」が、今の私の教育観のベースになっています。防災委員会と料理部で行っている炊き出しにも、この経験は生きていますね。
▷「パズル」のような調理実習と、鍋でご飯を炊く理由
Q:鶴ヶ丘の家庭科の授業は、コンセプトがとても明確ですよね。
伊勢川先生:
本校に赴任した際、当時の校長先生と「生徒たちに『生きる力』を学ばせたい」と意気投合しました。ですから、私の授業はすべて「生きる力」に直結するように設計しています。
例えば調理実習も、ただ楽しく料理を作って食べるだけではありません。ご飯、お味噌汁、おかずを50分の中でどう段取り良く作り、すべてが温かい状態で完成させられるか。まるで「パズル」のように計画を立てさせます。
Q:ご飯を「土鍋」で炊くのも名物になっていますね。
伊勢川先生:
そうですね。災害時など、いざという時に炊飯器がなくてもご飯が炊けるように、最初は普通の鍋からスタートし、最後は土鍋で炊けるようにレベルアップしていきます。最初は戸惑う生徒も、「意外と簡単にできた!」と自信をつけてくれるのが嬉しいですね。
また、実際に赤ちゃんを教室に招く授業も行っています。普段はクールな生徒が、赤ちゃんを見た瞬間に満面の笑みになるんです。命の持つ力を肌で感じる、そんな体験を大切にしています。
▷単なる料理にとどまらない!商品開発も手がける「料理部」の進化
Q:先生が顧問を務める料理部も、年々活動の幅が広がっていますね。炊き出し訓練や、企業とのコラボも盛んです。
伊勢川先生:
料理部が今の形になったのは、ある一人の生徒の言葉がきっかけでした。高校入試の面接で「料理部に入って、将来は食品ビジネスを学びたいんです」と言ってくれたんです。
それを聞いて、「ただ料理を作るだけの部活じゃだめだ!」とハッとしました。そこから、SDGsに貢献する「TABLE FOR TWO」の取り組みや、日本大学生物資源科学部と連携したソーセージ作りなど、キャリア教育や探究活動に繋がる部活へとシフトしました。
Q:今度は「レトルトカレー」の開発も進んでいるとか?
伊勢川先生:
はい!食品ロス問題の解決を目指す企業様とコラボして、料理部オリジナルのレトルトカレーを商品化するプロジェクトが動き出しています。パッケージデザインも生徒たちが考え、来年の文化祭で販売できたらと計画しています。男子部員も増え、料理の枠を超えた「モノづくり」や「ビジネス」を学べる部活に進化していますよ!
▷ 中学生へのメッセージ
Q:最後に、日大鶴ヶ丘を目指す中学生へメッセージをお願いします!**
伊勢川先生:
鶴ヶ丘の家庭科や料理部には、他では絶対にできない「生きる力」を身につける体験がたくさん用意されています。失敗を恐れず、色々なことに挑戦できる環境がここにはあります。ぜひ鶴ヶ丘に来て、一緒にワクワクする経験をしましょう。伊勢川ママが待ってますよ!
Q:先生の底知れぬバイタリティに元気をもらいました。本日はありがとうございました!
【編集後記】
「無理だと思わずに、まずはやってみよう!」が口癖の伊勢川先生。その言葉通り、前例のない炊き出し訓練や企業コラボなど、次々と新しい扉を開いていく姿は、生徒だけでなく私たち教員にとっても憧れです。豊かな経験と深い愛情で生徒を包み込む「伊勢川ママ」の授業、ぜひ一度覗いてみてください!(広報部)