深夜便の機内は静まりかえり、長旅の疲れを癒していました。エンジンだけが轟音を立て、帰国の路を急ぎます。

　最後の朝日を上空で迎え、日本の海岸線が少しずつ見えてきました。

　到着ゲートで多くの家族に迎えられ、どことなく安どの表情が見えたようです。

　『Australia 海外研修 現地編』 は終わりの時を迎えました。

　これからはAustraliaで得た経験を活かす『飛翔編』のスタートです。成長した姿を見せることが、なりたい自分になることが、Australiaで出逢った全てへの感謝の印であり、恩返しとなります。

　ただ、3週間一緒に過ごした仲間と離れるのは、寂しいようでした。

　また学校で会えるはずなのに、不思議な感覚でした。Team Aussieが発足した時には、知らない顔の集まりで、お互いがこんなに特別な存在になるとは思っていなかったと思います。

　異国の地で、同じ時を過ごして、同じ景色を見て、同じ苦楽を味わい、互いに支えあった日々を愛おしく感じているようでした。この仲間にしか分からない絆が、そこにあるのだと思います。

　そんな彼らが過ごした日々を共にできたことを、嬉しく思います。

　これから訪れる日常の中で、互いに顔を合わせる時、この3週間がよみがえれば、過ごした時間が再び輝き出します。

　今はただ、この23日間を振り返り、得たものとその影響の大きさを実感する中で、巡り合った全てに感謝をしながらも、自分を待ってくれていた存在がいてくれることの幸せを感じて欲しいと思います。