お知らせ

図書館通信 秋 3号

2022. 11/8

こんにちは。図書館です。

秋の新着図書ですが、貸出状況はまずまずのようで、

図書館としては、生徒の皆さんに興味を持ってもらえた選書だったかなと思っています。

これからも購入希望がありましたら、積極的に出してみて下さい。

さて、今回紹介する本は・・・。

 

『四色問題』(ロビン・ウィルソン著 茂木健一郎訳 新潮文庫)

紹介してくれるのはIY先生(担当 数学)です。

「四色問題」。東野圭吾氏の直木賞受賞作品『容疑者Xの献身』に出てきたことで知っている人もいると思いますが、

IY先生とこの問題との出会いは、高校の授業での先生の話からだったとのことです。

「四色あればどんな地図でも塗り分けられるか?」

この問題を巡って一世紀半もの長きにわたって、多くの数学者たちが、悪戦苦闘を重ねて来たのです(序文)。

IY先生の推薦文を見てみましょう。「・・・100年以上もの間、何人もの人が夢中になったというこの刺激的な問題は

「ただ地図を4色に塗る」というだけなのだ。なのに証明までには物語がありすぎる。」

そう!この本は物語なのです。序文の中で作者ウィルソンは「愉快な歴史」とも表現しています。

そしてこの物語の辿り着く先、最終の第11章の章題は「・・・けれどもそれは証明なのか?」です。

え!!証明行為自体を問題視するの。ん~これも数学の奥深さなのでしょう。

そういえば『容疑者Xの献身』の中でも、登場人物(数学科の学生)が証明の美しさに拘っている場面が描かれていました。

数学の奥深さ、いや数学者の美意識に興味のある方、オススメです。

 

 

続いての本は。

『深夜特急 全6巻』(沢木耕太郎 新潮文庫)

紹介してくれるのはMD先生(担当 国語)です。

さしたる計画もなしに日本を飛び出した作者「私」が、路線バスなどを乗り継ぎイギリスのロンドンまでを旅する「紀行小説」です。

各巻の小題は、1「香港・マカオ」、2「マレー半島・シンガポール」、3「インド・ネパール」、

4「シルクロード」、5「トルコ・ギリシャ・地中海」、6「南ヨーロッパ・ロンドン」。

1巻のプロローグには、「ミッドナイト・エクスプレスとは、トルコの刑務所に入れられた外国人受刑者たちの間の隠語である。

脱獄することを、ミッドナイト・エクスプレスに乗る、と言ったのだ。」との一節が掲げられています。

作者にとって「深夜特急」とは日常世界からの「脱獄」だったのでしょうか。

MD先生の紹介文を見てみましょう。

「『生き方』っていうけど、僕らの生き方のカタログって、そんなにパターンがないと思うんですよ。・・・だから、この小説の主人公の

生き方は、カタログに新たな項目を作るような気がしているんです。そんな生き方の選択もありかな、みたいな。・・・」

ルポライターとして、ノンフィクション賞やエッセイ賞など数々の賞を受賞した作者のスピード感溢れる文体も魅力的。

旅が好きな人、地理が好きな人、人間に興味がある人、そして何よりも生き方のカタログに新たな1ページを加えたい人、

オススメです。

 

こんな記事、見つけました。

「日本を発信」発酵王国の宝を世界に 日本の“ナパ・ヴァレー”:発酵ツアーという新たな旅の楽しみ方

「産経新聞」2022年10月24日「オピニオン」の記事

味噌、醤油、酒、漬物、日本の発酵文化は今世界のシェフや料理研修家から注目されています。そんな発酵文化を世界に発信

するためにある醤油会社の社長さんが「発酵ツアー」を企画したとのことです。

「ナパ・ヴァレー」とはアメリカ・カルフォルニア州のワインの生産地。日本にも小型の「ナパ・ヴァレー」を作り、

発酵文化の新たな可能性を創出し、伝統メカーの存続を実現したいというのが、この社長さんの考えです。

日本では当たり前と思って気にしないことも、海外の方には魅力的、そんな当たり前を見直すきっかけになればと思い

紹介しました。発見も見落としも私達の頭の中にある。気をつけたいものです。この記事、図書館の新聞コーナーで読めます。

 

校内の紅葉風景と図書館内のクリスマスディスプレイをお楽しみ下さい。

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