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2025.12.05 サッカー部

サッカー部活動報告 【キャプテンへインタビュー】

先日行われましたTリーグ最終節(11/3)をもって引退をした3年生キャプテン橋本翔太選手に、インタビューしました。

「人生のトップになるほど熱かった」

監督×キャプテン 対談:鶴ヶ丘高校サッカー部で過ごした3年間の軌跡

高校生活のすべてをサッカーに捧げ、悩み、走り抜けた3年間。

引退を迎えた今だからこそ語れる「本音」と「成長」について、監督とキャプテンが振り返ります。

■サッカーだけじゃない。「人間としてのスペック」が上がった3年間

監督:3年間を振り返って、率直にどうだった?

キャプテン:1年生の頃からリーダー役を任せてもらったり、2年生からは試合に絡ませてもらったりして、サッカー面での成長はもちろんですが、それ以上に「人としての繋がり」が大きく広がった3年間でした。

部活を通じて、外部の大人の方々(エコライフの方など)と関わる機会もありましたし、将来への不安がある中で、そういった出会いが自分の視座を高めてくれました。「自分のスペックが高くなったな」と実感しています。

監督:人間的な成長を感じているんだね。

キャプテン:はい。人生全体で見れば「高校サッカー」は短い期間です。でも、終わってみて思うのは、自分の人生の中でトップに来るくらい大事なものだったということ。

都大会など、あと一つ結果を残したかった悔しさはありますが、一生残る大切な時間でした。

■苦悩したキャプテン像と、チームを変えたミーティング

監督:一番苦労したことは何だった?

キャプテン:去年のチームとの「熱量の差」をどう埋めるか、という点です。技術はあるけれど、あと一歩ガツンと戦える選手が少なかったり、チームの調子が落ちている時に自分のプレーもうまくいかなかったり…。「自分をどう奮い立たせるか」と「チームをどう立て直すか」が重なってしまい、そこは苦しかったです。

監督:そんな苦労の中で、喜びを感じた瞬間は?

キャプテン:Tリーグの前期最終節(東海大高輪台戦)です。崖っぷちの状況で、なんとか追いつく展開まで持っていけました。

結果としては勝てませんでしたが、その試合で引退する選手も含めて、最後に「自分たちにとって大きな試合」ができたこと。あの試合があったから受験勉強も頑張れると言ってくれる仲間がいて、そういう想いを共有できたことが嬉しかったですね。

監督:チーム運営で、特に印象に残っている出来事はある?

キャプテン:実践学園戦のあとのミーティングです。「要求の声が少ない」「強度が足りない」という課題に対し、具体的にどういう声をかけてほしいのか、どこまでやるのかを腹を割って話し合いました。

「矢板中央レベルでやろう」「Tリーグレベルの基準を持とう」と口では言いながら、基準が下がっていたことに気づかされました。あのミーティングの後、練習の雰囲気や目の色が明らかに変わったのを覚えています。もっと早く、あの空気に持っていけていればよかったという後悔もありますね。

■ターニングポイントと、これからへの教訓

監督:自分の成長のターニングポイントになった試合は?

キャプテン:夏休みに戦った日本大学との練習試合です。あの時は完全に「ゾーン」に入っていました。

ずっと調子が上がらない中で、夏の途中からサイドバックにコンバートされ、「もうどうにかするしかない」と覚悟が決まった試合でした。個人のプレーも良く、求められていたコーチングも90分間通してできた。チームとしても勝利し、自分たちが一段階成長できた試合でした。

監督:逆に、3年間でもっとこうすれば良かったと思うことは?

キャプテン:もっと「準備」や「全体を俯瞰すること」ができたなと思います。

例えば、思い出に残る試合でも、もっと冷静であればセットプレーやシュートの判断が変わっていたかもしれない。キャプテンとしても、「勝つこと」に集中しすぎて視野が狭くなっていた時期がありました。自分が厳しく言うだけでなく、引退試合の時(順位決定戦日本学園戦)のように、全員がノリノリでプレーできるようなポジティブな雰囲気作りとのバランスをもっと考えられれば、チームの力をもっと引き出せたかもしれません。

■文武両道、そして未来の自分へ

監督:サッカー以外の話も聞こうか。勉強との両立はどうだった?

キャプテン:正直、大変でした。特に2年生の頃はトップチームでの活動が激しくなり、家に帰ってすぐ寝てしまうこともありました。今、後輩に伝えたいのは「勉強はやらされるものじゃなくて、自分の未来を掴むためのツールだ」ということです。僕は大学でもサッカーを続けたいと思った時に、成績がネックになって選択肢が狭まってしまった経験があります。サッカーを言い訳にするのではなく、サッカーを続けるために、朝の時間や空き時間を有効に使って勉強してほしいですね。

監督:これからの進路、未来像についてはどう考えている?

キャプテン:大学では、学歴という看板だけでなく、「自分だけの強み」を持って勝負したいと考えています。部活で得た外部企業との繋がりや経験を活かして、他の学生と差をつけたい。高校や大学選びはギリギリの決断が多かったので、社会に出る時は「自分が選ぶ側」に回れるよう、しっかりと準備をして実力をつけたいです。

■未来のチームメイト(中学生)へ

監督:最後に、これから入ってくる中学生に向けてメッセージを。鶴ヶ丘高校にはどんな人が合っていると思う?

キャプテン:「エゴを出せる選手」「熱量のある選手」に来てほしいです。

正直、環境面ですべてが整っているわけではないかもしれません。でも、だからこそ、上から下まで監督がしっかり見てくれる良さがあります。うまい選手はたくさん入ってきていますが、そこに加えて「自分がやるんだ」「勝ちたいんだ」という主張ができる選手が、このチームには必要です。

監督:ズバリ、鶴ヶ丘高校サッカー部を一言で言うと?

キャプテン:「熱い」。これに尽きます。

監督:ありがとう。これからもその熱さを持って頑張って。

 

橋本翔太

稲城市立稲木第六中学校 前所属PROGRESSO T.C.F.

高校入学時から人間性が素晴らしく、すぐに1年生リーダーに選出。キャプテンとして、素晴らしい能力を発揮してくれた選手。今後の人生の活躍に期待。

また次回、機会がありましたら企画致します。